今を生きるとかもうダサいでしょ
雨音が聞こえて、枕に顔を押し付けた。
今日は月曜日だよ?
アラームがやかましく起床を促してくる。
何度も自分と格闘しながら、やっとベッドから離れられたのは予定の30分後。
あーもう、疲れた。
シワシワのスーツで山手線に飛び乗る。
電車の発着音が耳障りだ。
走った疲労と一緒に汗もにじみ出てきて、不愉快極まりない月曜日。
満員電車で、やっぱり物思い。
きっとここにいるみんなは今日を誰かのために生きてる。
仕事も勉強も、未来の誰かのためにあるものだから。
そうやって自分の身をすり減らせることは素晴らしいことだ。やさしさだ。
今日を生きているあなたをわたしはちゃんと知ってる。
あなたが今を必死で生きてくれているから、わたしも今日を生きられてるんだ。
だから、がんばろう。
月曜だし、雨だし、逃げ出したいし、眠っていたい。
でもこんな日に、世界と関わろうと外に1歩足を踏み出してくれた君に、ありがとうって言いたい。
ありがとう。
今を生きるなんてもうダサいけど、わたしはあなたと、今を生きているよ。